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次世代エネルギー「水素」で列車も走る!あなたの家は何エネルギーを使おうか?

エコ大国ドイツが世界で初めての水素燃料列車「コラディア・アイリント(Coradia iLint)」を運行しました。今後エネルギーの供給を考慮したこの列車は新エネルギーの可能性を大いに示しました。

 

エネルギー供給は資源を輸入に頼っている日本でも課題となります。

自分が使っているエネルギーの流れを見直す良い機会になりそうです。

 

そこで、今回は水素燃料列車「コラディア・アイリント(Coradia iLint)」の紹介と新エネルギーについてまとめました。



 




▼世界初の水素燃料で動く列車がドイツで運行開始

2022年7月25日、世界で初めて水素を燃料とする列車

コラディア・アイリント(Coradia iLint)」の本格運行がスタートしました。

運行するのは、ドイツ北部の都市ハンブルクからほど近い港街クックスハーフェン市から、ブクステフーデ市までの区間です。

 

この列車の運行目的は大きく2つです。

ディーゼル軽油)車の代理

 石油由来のディーゼル車を使うとNOxやCO2の排出が課題となりますが、水素燃料では水が排出されるため、環境への負荷が少ない車両として期待されます。

 

ウクライナ・ロシアの石油や石炭からの脱却を図る目的

 ウクライナやロシアは世界でも有数の資源国家です。特に燃料となる石油や石炭の多くはこの2カ国から輸出されています。

 しかし、昨年からの戦争の影響を受け、世界中で脱石油・脱石炭の動きが始まっています。その一環として、今回アイリント社が水素燃料で動く列車を開発しました。



▼水素燃料の仕組み

水素燃料が電気としてエネルギーになり動力となりますが、その仕組みは簡単です。

 

燃料電池の電極に送られた水素と、反対側の電極から導入された空気中の酸素が反応して水と電子(e-)が取り出されます。この電子が循環することで電流が流れます。

この流れを使って、水素タンクに貯めておいた水素を燃料電池内で酸素と結びつけ発電し、モーターを回します。

 

結果として、水素(H₂)と酸素(O₂)で発電した後は水(H₂O)のみを排出するのが燃料電池の特徴です。




▼世界に広げたい環境に優しい新エネルギー

世界中では新しいエネルギーへの注目が増しています。水素は次世代エネルギーとして主に車両への応用が期待されてきました。

他にも、アンモニアやメタンガスなど今までは注目されてこなかった資源にも目が向けられています。

 

また、自然界のエネルギーをうまく活用しようという取り組みを広がっています。

例えば、昔からある風力発電太陽光発電はもちろん、近年では地熱、バイオマス発電など様々なグリーンエネルギーの開発が進んでいます。

 

日本ではまだまだ火力発電や原子力発電に依存しているところが多いですが、今後はCO2削減に向けて新エネルギーへの転換が予想されます。

一般家庭でも電力の購入先を選べるようになったので、自分が使っている電気がどのように作られているのか調べてみて、購入先を決めるのも良いですね。



▼まとめ

エコ大国ドイツが世界で初めての水素燃料列車「コラディア・アイリント(Coradia iLint)」を運行しました。

 

戦争の影響を受けて、今後エネルギーの供給をどのようにして行っていくのか?

ヨーロッパだけでなく、資源を輸入に頼っている日本でも課題となります。

 

自分が使っているエネルギーがどのように作られているのか?環境に配慮されたエネルギーなのか?をキーワードに、家計簿を見直してみると面白いですね。